mornings and nights

おなかに肉腫という病を飼っています

本の取り扱い書店さまリスト

「Pinoko Book」「Sarcoma Book」は、オンラインショップのほかに、以下の場所でもお買い求めいただけます。お近くの方、ぜひぜひ。

◎Art Center Ongoing(東京・吉祥寺のアートスペース)

https://www.ongoing.jp/ 

取り扱い書籍:「Pinoko Book」「Sarcoma Book」

www.ongoing.jp

◎汽水空港鳥取県東伯郡)

https://www.kisuikuko.com/

取り扱い書籍:「Pinoko Book」

note.com

◎本屋メガホン岐阜県岐阜市

https://booksmegafon.stores.jp/

取り扱い書籍:「Pinoko Book」「Sarcoma Book」

booksmegafon.stores.jp

◎Sunny Boy Books (東京・学芸大学駅近く)

https://sunnyboybooks.net/

取り扱い書籍:「Pinoko Book」「Sarcoma Book」

sunnyboybooks.net

◎書店と喫茶 本屋イトマイ (東京・板橋区ときわ台

https://www.booksitomai.com/

取り扱い書籍:「Pinoko Book」

9月22日(金)~10月10日(火)百万年書房 全点フェア開催。百万年書房の北尾修一さんのおすすめ本として置いていただきました。(うれしい!)フェアは終了しましたが、まだイトマイさんで『Pinoko Book』をお手に取っていただけます。

www.booksitomai.com

取り扱いをご検討の書店さまは、どうぞお気軽にお問い合わせください。

お問い合わせ:CONTACT | くまねこ舎

「たんぽぽラジオ」に出演させていただきました!

国立がん研究センターの患者を中心に発足した肉腫の患者会肉腫(サルコーマ)の会 たんぽぽが運営するたんぽぽラジオに、ゲスト出演させていただきました。うれしい!聞き上手の皆さんのおかげで、すっかり楽しくなってたくさんお話をしてしまったので、全4回(たっぷり!)に渡って配信されています。音声中心のラジオ番組なので、ぜひお気軽にお聴き頂ければと思います。

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①治療-前編-:病気の発覚~たびかさなる再発~3回目の手術

②治療-後編-主治医の言葉「もう手術はしない方がいい」~治験の参加まで

③本のこと-前編-:2冊の本のはじまり(Twitter、Art Center Ongoing、企画展、ZINEのこと)

④本のこと-後編- :2冊の本のこと (Sarcoma Bookの編集方針、Pinoko Bookのことなどもっとくわしく)

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全4回のうち、前半2回を「治療編」として、他ではなかなか話せない治療のディテールをたくさんお話をさせていただきました。また、「たんぽぽラジオ」恒例のオープニングトークとして、自分のルーツ(台湾)のお話をしたり、たるさん(琉球)しむさん(新宿)のお話がきけてとても嬉しかったです。

 

①治療-前編-🌿

病気の発覚~たびかさなる再発~3回目の手術

www.youtube.com

②治療-後編-🌿

主治医の言葉「もう手術はしない方がいい」~治験の参加まで

www.youtube.com

全4回のうち、後半2回は「Pinoko Book」「Sarcoma Book」2冊の本についてたくさんお話しさせていただきました。Art Center Ongoingや企画展のことなども丁寧に聞いてくださり感激でした。また、オープニングトークでは、「自分がつくった作品」や「自分の家にある大切な作品」をテーマにお喋り!青木真莉子さんや地主麻衣子さんの作品についてお話しさせてもらったり、皆さんの作った作品について伺えてとてもうれしかったです。

 

③本のこと-前編-🌿

オープニングトーク:皆さんの作品、青木真莉子さんの作品

2冊の本のはじまり(Twitter、Art Center Ongoing、企画展のことなど)

youtu.be

 

④本のこと-後編-🌿

オープニングトーク:皆さんの作品、地主麻衣子さんの作品

『Pinoko Book』『Sarcoma Book』の話

特に『Sarcoma Book』の編集方針について詳しいお話を聞いてもらいました!

youtu.be

「だいたいどんな話がされてるのかなー」とご興味をもってくださる方は、各ページの概要欄でチャプターリスト(目次)をご覧いただくと分かりやすいです。

とても楽しくお喋りしてしまい大変長いのですが、お耳がさみしいときにでもぜひ聴いていただければうれしいです。

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最終回のさいごにもお話をさせてもらいましたが、「たんぽぽラジオ」に出演できたということはとても良い経験でした。

「たんぽぽラジオ」パーソナリティの皆さんは、おそらく(医療者以外で)最も肉腫に詳しい方たちです。また、『Sarcoma Book』に寄稿もしてくださっている上に、それぞれご自身が作品をつくってきた経験のある方たちです。そのような皆さんと、ピノコのお話や本づくりのお話をするというのは、私にとってとても贅沢な時間でした。

少し照れくさくなってしまうほど、私が私のまま楽しく喋っている音声を記録してもらい、世に公開してもらっているという状況はふしぎな気持ちですが嬉しくもあります。「たんぽぽラジオ」に出演する際の居心地の良さと安心感は、偶然の産物というわけではなく、パーソナリティのみひろさん、しむさん、たるさんのお三方それぞれの魅力的なキャラクター(三人ともものすごく頭が良い。あと優しさの表出のしかたがおもしろい)と、収録前の入念なリサーチ、ゲストへの取材などの準備にも由来しているのではないかと想像しています。そして、出演ゲストに対して「肉腫患者のひとり」ではなく、「ひとりの人間」あるいは「ひとりの友人」として接することを大切にしているからこそ、ゲストは安心して自分の話をたくさんできるのだと思います。

こういったことは、私の出演回だけでなく、ゲスト回全てにおいてそれは通底しています。それは私が『Sarcoma Book』で目指したことでもあり、そういう意味でも「たんぽぽラジオ」の皆さんのことを尊敬せずにはいられません。「本」と「ラジオ」というメディアのちがいはありますが、やはりその人の声でその人の言葉で、その人の生活や治療の話が聞けるというのはとても強度のあることだな、と「たんぽぽラジオ」を聴いていると憧れます。(もちろん本には本の良さがあるし、「たんぽぽラジオ」と同じことをしたいと思っても私にはできないんですけどね。)

「肉腫」にご縁のある方はもちろん、まったく縁遠い方も「たんぽぽラジオ」は面白いと思います。ぜひ皆さん、(私の出演回はもちろん)いろんな方の出演回を聴いてみてください。Stay tuned & keep listening to Tampopo Radio~!

 

 

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テレビ東京「生きるを伝える」:肉腫の放送回リスト

先日、テレビ東京の「生きるを伝える」という番組に出演させていただき、たくさんの方から「観たよ!」と声をかけてもらってうれしい気持ちでいます。ご視聴くださった皆さま、ありがとうございました。

番組HPバックナンバーをのぞいてみると、これまで肉腫を抱える方がたくさん出演されていたので、リストにしてみました。番組タイトルをクリックすると動画(3分まるまる)を観ることができます。

 

テレビ東京「生きるを伝える」番組ホームページのスクリーンショット。左側には、ナレーションをつとめる原田知世さんの写真があり、右側には吉﨑有希絵の放送アーカイブの画像がある。

 

◆「生きるを伝える」肉腫を抱える方が出演する放送回リスト◆

(今後、新たに出演者がふえたら更新していこうと思っています。)

(文字のところをクリックすると動画のリンクに飛びます。)

 

2023年10月 下肢の悪性軟部腫瘍(肉腫)

お茶は人生のパートナー  知覧茶コーディネーター 「川口塔子さん」 

 

2023年8月 後腹膜脂肪肉腫

声を形に くまねこ舎代表「吉﨑有希絵さん」(わたしです)

 

2023年5月 骨肉腫

感動を与える選手に フットゴルフ選手「柴田晋太朗さん」 

 

2023年4月  血管肉腫

自分らしく「笑い」で生きるユーチューバー「宮野貴至さん」 

 

2022年9月 骨肉腫

パラスポーツをもっと身近に  元車いすバスケットボール選手「藤井郁美さん」 

 

2022年9月 類上皮肉種

料理は生きる力 「ファン・ダルクオーレ」シェフ「鈴木伸朋さん」 

 

2022年5月 ユーイング肉腫

どんなときも夢を釣っていく 女子高生アングラー「千葉百々絵さん」 

 

2022年5月 骨肉腫

夢に向かって走る! パラ陸上選手「石田駆さん」 

 

2021年9月 ユーイング肉腫

迷ったら一歩進んで 会社員「吉田やよいさん」

 

2021年7月 骨肉腫

諦めなければ夢は叶う 美容師「HIROさん」

 

2021年6月 滑膜肉腫

リハビリを楽しい時間に 専門学校生「三笠晴香さん」

 

2021年1月 骨肉腫

とことん自分と向き合う 車椅子テニス選手「三木拓也さん」

 

2020年11月 骨肉腫 

ちょっとした笑いを大切に 会社員「塚原和也さん」

 

2020年6月 ユーイング肉腫

第二の人生で進化し続ける 車いすバスケプレイヤー選手「三元大輔さん」

 

2020年3月 骨肉腫

なりたい自分に近づくメイクを メイクセラピスト「上枝知佳さん」

 

2019年12月 骨肉腫

新たな道で世界に挑む フットゴルフ選手「柴田晋太朗さん」

 

2019年11月 ユーイング肉腫

音楽の力で寄り添う プロバイオリニスト「背古菜々美さん」

 

2019年1月 骨巨細胞腫

美容難民を救いたい 社会起業家「小池由貴子さん」

 

2018年10月 骨肉腫

熱くなれるものを見つけた 車椅子ソフトボール日本代表「小貫怜央さん」

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*下記の動画(2018年9月15日以前の放送分)は、ざんねんながらホームページでは公開されていないようです。以下は、各回の番組概要のリンクです。

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2018年7月 骨腫瘍(肉腫)

生かされた命を人のために 輸入会社社長「堀雄太さん」

 

2018年2月 脂肪肉腫

当事者経験は自分の武器 研究者「志村敬彬さん」

 

2017年9月 骨肉腫

私の居場所を見つけた シッティングバレーボール選手「小方心緒吏さん」

 

2017年4月 骨肉腫

思いがけない楽しみとの出会い 車いすソフトボール選手「齋藤尚徳さん」

 

2016年11月 悪性軟部腫瘍(肉腫)

過去の意味は変えられる Webディレクター「鳥井大吾さん」

 

2016年9月 右脚にがん(肉腫)

描くことで人を笑顔に 画家「やちさん」

 

2015年2月 ユーイング肉腫

今の自分は頑張った証 会社員「吉野やよいさん」

 

2015年1月 骨肉腫

がんの経験を希望に 看護師「関口陽子さん」

 

2014年9月 ユーイング肉腫

音楽に救われ 音楽で生きるORDO RECORDS代表「坪内雄佑さん」

 

2014年3月 骨肉腫

絶望から奇跡を信じて がんサバイバー「田中博子さん」

 

2014年1月 骨肉腫

出来ることの数を数えよう シンガーソングライター「長谷川知香さん」

 

2012年12月 骨肉腫

脚を失って得たもの 陸上選手「高桑早生さん」

 

2011年6月 骨肉腫

私らしく生きるとは 横浜市体育協会「今利紗紀さん」

 

2010年3月 肉腫

人の10倍有意義に生きよう 元プロダンサー「吉野ゆりえさん」

 

2009年5月 骨肉腫

義足のジャンパー「佐藤真海さん」

 

2009年4月 骨肉腫

命の尊さを訴え生き抜いた「猿渡瞳さん」

 

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なんと、統計的に、肉腫のなかでも罹患者数が少ない「骨肉腫」と「ユーイング肉腫」の方がこんなにも出演していらっしゃるとは!すごい。

 

わたしは、自分が肉腫を抱えていて、肉腫にまつわる本をつくったということもあり、この記事では肉腫の方の放送回ばかり集めましたが、この番組では本当にさまざまな経験をしてきた方のエピソードがたくさん紹介されています。どれもとてもグッとくるので、ご興味ある方はぜひ番組HPのバックナンバーをのぞいてみてください。

www.tv-tokyo.co.jp

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4 // 3

自分のいまの状況をひとに説明しようとするとき、「いま3度目の再発中で…」と言ったあとに、本当に3度目なのか自信がなくなって言い淀んでしまう。はて、「3度目」で正しいんだっけな。2度目の再発までは「じつは再々発しまして~」と、あまり迷うことなく言えたのに。

「再々発」は言葉として言いやすいのだけど、「再々再発」となると、再がたくさんつくから「3度目の再発」と言い換えるようになったが、いつもその数字に自信がなくて、心の中で「ほんとにそうだっけ?」と思う。

こういうときは決まって、小学校の算数の授業で出てきた、木が並んでいる絵がでてくる問題が頭に浮かぶ。ああいう問題が苦手だった。「全部で25メートルある道に、木を4本植えるとしたら間隔は何メートルにすると良いでしょうか?」植木算というんだっけ。今もきらいだな。

🌲 🌲 🌲 🌲

とにかく、「3度目の再発中(で正しいんだっけ)」と思うとき、そういうことを思い出す。今までわたしの身体のなかに、ピノコ*1がいたのは4回なのに3度目の再発。

👻 👻 👻 👻

「1回目の再発」というのは、つまり「1回目の2回目」という意味であることが、言葉のややこしさの元凶なんだろう。もしかすると植木算よりも、「イギリスでは、地上階をground floor、その上の階を1階というから、日本やアメリカと階数の数え方がずれる」という話の方が、ややこしさの種類としては近いのかもしれない。

3 🏢

2 🏢

1 🏢

G 🏢

わたしは身体の話をするのが好きなので、ひとに病気のことを話すこと自体に抵抗はない。でも、「今3度目の再発中で…」と話し出すとき、いつも数字が正確かちょっと自信がなくて、つい不安げなようすでいったん言葉をとめてしまう。

そうすると話し相手は、わたしが病気のことでとてつもない不安を背負っているのだと受け取ってしまうようで、大変気をつかってくれる様子になってしまうのが、ちょっと申し訳ない。もっとスムーズに自信をもって言いたいのだけど、4度目の再発とかになったらもっと自信がなさげに言ってしまうのだろうな。

 

ああ、でも、そういえば。

「もう完全に腫瘍を取りきるための手術をすることはできません」と主治医が言っていた。

「再発」というのは、「いったん腫瘍がない状態になったはずなのに、また出てきちゃった」という状態のことだから、たとえ今後ピノコがふえたとしても、それは再発とは呼ばないのかもしれない。てことは、私はこれから先ずっと「3度目の再発」の状態のままなのだろうか。

これからずっと「3度目の再発中です」と言い続けるのは、それはそれで釈然としないなぁ。

*1:わたしは自分の肉腫のことをピノコもしくはピノちゃんと呼んでいます。